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【Jira初心者が行く!】 Jira Softwareのスクラムテンプレートで一年の目標管理をしてみる【2024年準備編】

2023年も残りわずか。皆さんは今年のはじめ、どんな目標を立てましたか?

私は今年の元旦、野球選手の大谷翔平選手のメソッドにインスパイアされ、マンダラチャート(マンダラート)を使って目標設定に挑戦しました。設定した目標をもとに、同じ志を持つ仲間と月末に反省会をして進捗を確認して、ほめあったり励ましあったりしていました。

わたしたちリックソフトは、ITの開発現場でよく使われているプロジェクト管理ツール「Jira Software」の販売代理店・導入支援を行う会社です。ことし10月、「リックソフト個社研修ーJira + Confluence スクラム開発 入門コース研修」の社内用ベータ版に参加したときに「私がやってる目標共有・反省会、Jira Softwareのスクラム開発テンプレートでもっといいかんじにできるんじゃない?」と思いつきました。試しに2024年の目標設定を行ってみましたので、その途中経過を共有したいと思います。

Jira Softwareを使ったことがないけどアジャイル開発・スクラム開発に関心がある方、個人の目標設定にアジャイル的な手法を使ってみたい方、Jiraのプライベート利用のユースケースが知りたい方の参考になれば幸いです。


アジャイル開発ってなあに?

ITに関わらず、ビジネスパーソンであれば一度は「アジャイル」という単語を聞いたことがあるのではないでしょうか。「俊敏に」という意味で、アジャイル開発とはそのときどきの市場や利用者の要望に沿ったものを開発していくという開発スタイルです。いまでは非ITの現場でも「アジャイル経営」というような言い回しが使われるようになっています。

マンダラチャート(マンダラート)ってなあに?

マンダラチャートは目標達成のために中心に大きな目標を置き、その周囲にそれを実現するために達成すべき8つの「中くらいの目標」を配置します。さらに、これらの「中くらいの目標」を達成するための「小さいtodo」に8つにブレイクダウンし、具体的な行動計画に落とし込んでいきます。マンダラートとも呼びます。

大谷翔平選手もこの方法で、野球の技術向上などの大きな目標を、実現可能な小さなステップに分けて取り組んでいったという話です。

年始に8個の中目標をさらに8つの小目標に分割する作業は大変

堀田さんの2023年のマンダラチャート。まんなかの「市場価値を高める」という大目標に対して「BtoBマーケ」などブレイクダウンしています。市場価値を高めるって意識高い目標でしたね。

年始に64個の(若干無理やり)タスクを作ったので、「レタス(を毎晩食べる)」のどこが「市場価値を高める」につながるのか...もはや要件定義が破滅的なものもあるなあと今になったら思います。

振り返ってみると、個人的に、1年の最初にその1年でやること全部決めたやり方はウォーターフォール開発みたいだなと思いました。達成できなかった項目を見て罪悪感が募りました。

Jira Softwareのスクラムテンプレートを使って2024年の目標設定してみた

今回は無理に小目標まで落とし込みません。

「プロジェクト名」を「2024年の目標」と設定し、なんとなく今年達成したい中目標を「エピック」に設定、中目標を達成するための項目を「ストーリー」に分解しました。ストーリーを実現するための「サブタスク」はあってもなくてもいいという運用にします。

*プロジェクト名は「2024年はストレスなく健康に過ごす」に変更予定です。

まずJiraの設定

Jira Cloudで「プロジェクトを作成」と設定、「ソフトウェア開発」で「スクラム」を選択します。*こちらは「Jira Cloud」の”ソフトウェア開発”のテンプレートになります。

エピックとストーリーを設定する

左バー「タイムライン」を選択、紫のアイコンで「エピック」を作成します。エピックには「今年達成したい・やっつけておきたいテーマのかたまり(ジャンル)」を書きます。

その中に関連するやるべきこと(緑色の”ストーリー”)を追記していきます。ストーリーには達成したと定義となる「受け入れ基準」も記載します。

サブタスクが思いつくならば設定する

ストーリーを実現するためのやるべきことが思いつく場合、ストーリーを選択し、「子課題」マークを選択すると

関連する子課題(”サブタスク”)をどんどん追加できます。

<注意!>
サブタスクは1日で完了するようなものを書きましょう!

2024.3.1追記

堀田さんの事例 Part1

さきほどの画面では、「外見をいい感じにする」というテーマの中に、「年間の服の数を60着にする」(ストーリー)というやるべきことを設定。「これができれば達成した」という受け入れ基準も、定義できているものには記載しました。

その受け入れ基準を達成できるためにやるべきことの子課題(サブタスク)を「冬の家着を3パターン以下にする」「秋冬の室温別にコーデをまとめる」などを追加しました。夏にすべきことは思いつかないですが、季節ごとに子課題(サブタスク)を追加していこうと思います。

おさらい:エピック、ストーリー、サブタスクの考え方。サブタスクは随時追加していく方針です。サブタスクはなしでもOK

スクラムに向いているもの・向いていないもの...目標設定時の注意

「毎日2000kcal消費する」「週に2回以上ルンバを使う」などの習慣定着を狙ったルーティン目標はスクラムテンプレートで管理するのには向いていません。

スクラム研修の講師である小田倉さんから、スクラムで日常の目標を管理する場合

  • ゴールを設定できる(バックログのアイテムを全て完成/完了した時に得られる成果をイメージできる)

  • 状況によって、取り組むべき作業の優先順位が変わる

というものが向いているというアドバイスをもらいました。また、先述の通りサブタスクは1日で終わるようなものを書きましょう。

<Tips>毎月達成すべきストーリーがあるとき

「これは毎月やるべきこと(ストーリー)として入れたほうがいいな。でも毎月記入するのが手間だな」というものがたくさんある方は、アプリ「WBSガントチャート for Jira」のテンプレート機能を使うと便利です。

エピックに対してテンプレートからチケット作成を実行すれば、対象エピックにストーリーが紐づいた形でチケットが作成されます。

私生活をガントチャートで管理する...となると抵抗があるかもしれませんが、今回はあくまでテンプレートツールと割り切って使いましょう。

WBSガントチャートfor Jiraは10人以下であれば無料で利用です。これを機に使ってみて、ぜひAtlassian Marketpaceに使い心地をレビューしてください。

テンプレート機能の使い方を紹介したブログ↓

堀田さんの1月のスプリントプランニング

やることリストは「バックログ」にたまっています。達成したいこと・やることが優先順になるようリストの上に並べ替えましょう。ドロップ&ドロップで操作できます。

各エピック内の優先順序だけを設定したい場合、「エピック」をクリックし、トグルをオンにすると、エピックごとの優先順序モードになります。

「バックログ」を達成したいこと順に並べ替えられたら、次は計画です。

スプリントプランニングとは、「ある決まった期間でのやることの計画」です。アジャイル開発用語では、ある決まった期間のことを「スプリント」と呼び、時間の単位のような感覚で使われます。「1スプリント」を4週間と設定するのであれば、スプリントプランニングは「この4週間のやることの目標設定」です。

スプリントプランニングのやり方

「スプリントを作成」ボタンを押します。するとスプリントバックログが出現します。

このスプリントバックログに、今回やるべきことをポイポイと投げていきます。優先順序を見て...「1月」とあるものは優先順位を高めにしておきます。

「次回(来月)はこの辺まで行けるな~」「このへんまでやりたいな~」というのを上から順に設定します。

やれる範囲決まったら「スプリントを開始」とクリックしたいところですが、クリックするのは新年になってから!

<その後は?>スプリントを始めた後はボード画面でタスクを管理

「スプリントを開始」したあとは、左端カラム「ボード」で進捗を管理します。

子課題である「サブタスク」が設定されているものに関しては、ボードで細分化され表示されます。サブタスクがないものに関してはそのままストーリーのまま表示されます。

このボードを毎週月曜と金曜に眺めてみたいと思います。

さて、果たして堀田さんの年次計画はうまくいくのでしょうか。追って状況を報告します!

(2024.1.30更新)続編更新しました!「Jiraの課題を親子ごと階層を変える方法」です。


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