「ジェンダーもやもやワークショップ」に参加してジェンダーに関する無自覚な偏見に気づいた話
持続可能(サステナブル)な社会という文脈で、「ジェンダー平等」というキーワードに向き合ったとき、「リックソフトでは今更、なんもできないのでは」という考えが頭を横切りました。リックソフトは十分、ジェンダー平等—というか性差のない労働環境、フルリモート・フレックス制度で、育児や介護・看護など様々なライフステージにいる人にとって働きやすい環境が整っているためです。
「在宅勤務になってから病気になることが減った。いかに通勤中病気を拾ってきたかがわかった」「在宅勤務・フレックス制度という働き方だから、育児と仕事が両立できている」という声もありました。
そのためか、リックソフトの正社員の男女比率は55:45で、世の中の企業の73:27と比べるとかなり女性がガツガツバリバリと(時にはヒイヒイと言いながら)働けている環境です。(*令和3年度雇用均等基本調査)
フルリモートという労働環境なためか、(少なくとも書き手の堀田は)相手のジェンダーを意識することはほとんどありません。
堀田もジェンダー平等というトピックにはかなり触れている方と思っていたので、「ジェンダーに関するアンコンシャスバイアスはそんなにないだろう」とたかをくくっていましたが、このワークショップを通じてやっぱり偏見持ってたということに気づかされました。
「ジェンダーもやもや発見カード」ってなあに?
「ジェンダーもやもや発見カード」は、川崎でジェンダー平等の社会を目指す有志の団体「GenxKawasaki(ジェンクロス・カワサキ)」が作成したカードゲーム風のアイテムです。
2022年に、市内の親子を中心にワークショップを通じて性別役割的な差別を感じる場面をヒアリングし、その場面を「ジェンダーもや虫」と表現。かわいいイラストに仕立てて、「もや虫」としてカードに登場させています。
このもや虫、過去のワークショップに参加した子どもたちが書いたイラストをもとにしているそうです。
少人数制のワークショップで気づく、自分の偏見
各テーブル4‐6人で、そのカードを並べます。それぞれ気になった「もや虫」をピックアップして、「これについてどう思うか」「私の子どもの同級生でこういうことがあった」などと意見や体験を共有していきます。
私・堀田がワークショップで気づかされた自覚なき偏見は「ランドセルの色」でした。淡い水色のランドセルは、令和の今は「女の子」向け、と思い込みがありましたが、男の子も選んでいるのです。また、女の子で「かっこいい黒」を選んでいるという話も聞きました。
意見交換のあと、ワークショップを通じて感じたもの・触れた新しい考え方を川柳にする...というところまでが当日の流れでした。
川柳を作る過程に「普段使っていない感性を働かせている」という感覚と、お互い成果物を見せあうのは新鮮な体験でしたし、新しい驚きも多くありました。ただぼーっと話を聞いているだけのセミナーよりも、双方向性なワークショップは「自分のこういう考えって、偏見じゃないかな?」と自分の内面に耳を傾けることができます。
このカードは今後、学校や企業研修の場で活用されていくということです。
ダイバーシティ&インクルージョン推進を目指す企業はぜひ、関心を持っていただけたらと思います。
ワークショップ当日の男女比は半々くらい
別の参加者から、「”ジェンダー”というトピックは”男性が悪者にされがち”で、男性にとって心理的安全性が低い」という意見がありました。
これも偏見かもしれませんが、私にはない視点でした。企業でダイバーシティ推進にあたり、またこういったワークショップを広めていくうえで、配慮すべき項目かもしれません。
当日のワークショップについては、メタバースクリエイターの若宮さんも執筆しております。
リックソフトは、性差なき社会の実現に向けた取り組みを推進しています。
社員およびステークホルダーひとりひとりのジェンダーに関する偏見を減らして、性差なき社会に向けた取り組みを続けていきます。
お知らせ(2023.9.11追記)
2023年10月29日(日)に、こちらの「ジェンダーもやもや発見カード」を使ったワークショップが開催されます。予約はこちらから。
文責:リックソフト株式会社マーケティング部 堀田