「いろんなPMツールに触れてきた中で”Jira”が一番好き。」ゆめみのテックリードが推すJira機能”Advanced Roadmaps”
「株式会社ゆめみ」さんは、400社以上のWebアプリケーションやスマートフォンアプリを作ってきたIT企業です。先日の日本CTO協会の「テックブランド力」調査では、「開発者体験が良いイメージのあるサービス」6位にランクインしました。では、社内ではどんな開発環境でシステムを作っているのでしょうか?
ゆめみエンジニア歴17年の柳瀬薫さんに聞いてみました。
ゆめみの開発環境は、すべて同じではない
ゆめみの開発はお客様の企業がいて、お客さまのシステムを開発する仕事が多いので、開発環境はお客様の都合に合わせてツールが決まります。
お客様がすでにプロジェクトマネジメントツールを用意されていて、「今回はこのJiraの環境でやってください」と依頼されたらそれに合わせますし、お客様がすでにBacklogで管理されているのであれば、一緒に管理したほうがいいだろうからBacklogで管理をします。
そうでない場合は、弊社でプロジェクト管理ツールをいくつか契約しているので、ゆめみの社内の環境でそれぞれのチームが使いやすいものを選んでいます。会社のルールとして「これを使いなさい」と指定されているものはありません。
ただ、私の場合、Jira(software)を選びます。ゆめみ社内でもJiraを使っているプロジェクトが圧倒的に多いんじゃないかなあとは感じています。
柳瀬さんの「Jira推し」ポイントは何ですか?ーープラン:Advanced Roadmaps機能だ!
私が気に入っている機能がこの「プラン」というやつでして...ただ、ある環境とない環境があるんですよね。
これがない環境だと、チケット(課題)の一覧やバックログ一覧を出したり、あとスプリントボードで見たりとか、けっこういろんな画面を引っ張り出さないといけませんでした。ダッシュボードで工夫したりもするんですけど、限界がありました。
「プラン(Advanced Roadmaps)」を使うようになってから、「第何スプリントで何をしよう」というような短中期的な計画ではなくてリリースまでの長期的なプランニングができるんですよ。
あと操作性がすごく良いのも気に入っています。ドラッグアンドドロップで並び替えができる、画面内でチケットを編集ができるのがすごく便利です。
エンジニアのリモートワークは増えています。オンラインのミーティングの時に、プロダクトマネージャー(プロダクトオーナー)の人と同じ画面を見て、優先順序の並び替えをそのままぱぱっとできるのがいいです。
あとは豊富なフィルター機能。開発作業していると、必須で実装しなきゃいけないチケット、リファクタリングするとか必須ではないチケットなど色々出てきます。Advanced Roadmapsのフィルター機能で、「いま見たいチケットだけを表示して、今考えなくていいチケットは表示しない」ということを細かく設定できるので、助かっています。
他のプロジェクト管理ツールだと、どうしてもバックログ課題が一覧でばーーーっと出てきて、「どれが優先順位高いんだっけ」と迷うことがあります。そのためにスプレッドシートにチケット番号書いて二重管理..というのはあります。
なので、プロジェクトにアサインされるとき、「今回は”プラン”が使えるJiraだ!ラッキー」みたいな感じはあります。
ドキュメント管理ツールの「Confluence」との連携もおいしい
JiraとConfluenceは片方に言及されると自動で相互リンクが出るので、Confluence側から課題を追いかけやすいのも助かっています。Confluence側にJiraの課題(のリンク)を載せておくとステータスの管理もできます。
Confluenceに仕様をまとめてたとき、仕様が決まる経緯はJiraに残っており、両者が相互リンクしている状態になっています。あとからどのような経緯でにあると後から追いかけやすいです。
これから初めてJiraを使う人へのメッセージ
Q:2023年の転職市場的に、Jira-Confluenceという環境に触れたことがない方で、初めてJira-Confluenceに触れる方が多いんじゃないかなって思っています。何か、アドバイスありますか?
-Jiraって、(アプリを入れていないデフォルト環境だと)マークダウン記法が使えないんですよね。だからマークダウンで書いちゃって、「あれ反映されないぞ」と戸惑っている人をよく見ます。だからソースコードとかあるときはマクロでコードとかで囲むといいですよ。(編集注追記2023/08/03 13:16 現在のJira環境ではマークダウン記法での記入が可能です。参考:アトラシアンドキュメントマークダウンとキーボード ショートカット)
あと、表を作るときはConfluenceのほうが作りやすいよ—というかんじですかね。
話を聞いて:
「開発者体験が良いイメージのあるサービス」6位という企業だけあって、開発者が開発しやすい環境を自分で選べるというのは「さすがだなあ」と思いました。数々のプロジェクトマネジメントツール(チケット管理ツール)に触れてきたベテランの方が「その中でもJiraが好き」と言ってくれるのは大変うれしい話でした。
ただ、「プラン(正式名称:Advanced Roadmaps)」はpremiumプラン・enterpriseプランを契約しているサイトでしか利用できない機能です。ちょっと高いのですが、開発者体験を向上させる投資を怠らないゆめみさんの姿勢がすてきだなと感じました。
インタビュー:リックソフトマーケティング部 堀田